某大手メーカーに勤務している中の人です。今日はメーカーに勤務する人が最初に経験するであろうデリバリー業務について説明していきます。
メーカーにおけるデリバリー業務とは
”必要な製品を加工場・顧客へ迅速かつ無駄なく送り届ける”
ことが必要です。例えば自動車におけるTier1メーカーの例を見ていきましょう。
このようにTier1メーカーは様々なメーカーから部品を購入しています。そして購入した部品を使用して、自社工場で自動車メーカーに納品する製品を生産します。
この部品を購入するところは基本的に購買の部署が担っていることが多いのですが、自社製品を自動車メーカーに納入するという一連のフローがデリバリー業務となります。
デリバリー業務を行う部署は生産管理も兼ねてやる場合が多く、営業から集める顧客需要の予測から工場と擦り合わせて生産計画を作成するという場合もあります。
デリバリー業務に求められるスキル
デリバリー業務はメーカー・商社においてなくてはならない業務です。なぜなら「モノ」を価値として提供しているのがメーカーの真髄であるからです。納期が大幅に遅れたりするようなことはあってはなりません。メーカーは安定的に一定量の製品を確実に供給し続けます。
そこで求められるスキルというのは主に2つあります。
細かいことを苦にせず、淡々と働くことができる能力
納期の管理や細かな処理作業など、雑務的な要素がかなりあります。発注書も日本の大手企業のほとんどが未だにFAXでやり取りしてファイリングを行ったりするのでかなりめんどくさいです。意外とこのやり取りは監査法人にとっては証跡の1つとなるので、面倒な業務ですが重要です。
このデリバリー業務を行うのに大切なのは、細々したことにもストレスを感じることなく正確に業務をこなすことが必要とされます。一度業務に慣れると後はルーティーンワークがメインなのでクリエイティブな職業というよりも、淡々と働くことが求められます。デリバリー業務の実際のイメージは下記のとおりです。
発注書受け取る→営業に確認→システムにインプット→工場から出荷
ただ締め切りが厳しいことが多いので、12時までに絶対にシステムにインプットをしなければならないというような時間に追われることは相応にあります。デリバリー業務が円滑に行われないと顧客の納期に間に合わなくなるので、正確なデリバリー業務は顧客にとっても重要となります。
グローバルでのデリバリー業務
日本企業の多くが今ではグローバルにビジネスを展開しています。そのため、デリバリーの業務においても国内のやり取りだけでなく、海外のやり取りが必要とされるケースが増えてきています。例えば海外からInvoiceを受け取って日本から出荷を行うケースや、海外から日本に出荷を行うケースがあります。
そのため、貿易・関税・輸出管理についての知識があると非常に重宝されます。またそれに加えて語学の知識もあれば、海外顧客とのタイムリーなデリバリー業務を行えるようになるでしょう。
まとめ
メーカーに勤務して行う業務の第一歩が基本的にデリバリー業務となります。総合職の方でいえばリードタイムが分かるようになる、アシスタントへの的確な指示ができるようになる等の利点がある一方でビジネスに関してデリバリー業務からは学ぶことができません。
また、基本的に大きなメーカーに勤務されている方だとデリバリー業務は派遣社員や一般職正社員の方が行っているため、将来的には総合職の方はやらないようになります。ただ、納期調整等で本当にギリギリになった時は最悪自分でもできた方がいいのできっちりと学ぶようにしましょう。
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