【USCPAで転職!?】取得後のキャリアを考察してみた!

USCPA

USCPAを取得すると決断した皆さん、恐らく現在の勤め先で最低限この程度の知識が求められるから取得しようと考えている方と、「将来的にはUSCPAで勉強したようなことを活かして仕事をしてみたい」というような方がいるかと思われます!

私自身USCPAを勉強し始めた際は後者なのですが、実際取得後のキャリアは色々と幅広く考えることができるようです。今日は中の人が考えるUSCPAを取得した後に考えうるキャリアについて説明してみたいと思います。かなり切り口を考えて記事の作成を行ったのでぜひ参考にしていただけると嬉しいです!

また、こういった記事を書いているのは99%の割合でアフィリエイターなので、適当なものが多いです!(笑)結構複雑な業界なので素人はほぼ違いが分かっていないと思います。。。ほとんどのサイトには監査法人、税理士法人、コンサルティング合同会社、FASの違いについても正確に記載しているものがありません。そこで本日は正確にそれぞれの違いについて紹介をしていきたいと思います!

監査法人

最初にBig4と呼ばれる有名なあらた監査法人(PwC)、あずさ監査法人(KPMG)、トーマツ監査法人(Deloitte)、新日本監査法人(EY)の大手監査法人について考察した後に、その後中小監査法人を見ていきましょう!監査法人の中で職務内容としては監査業務&アドバイザリー業務の2つがあります。

監査業務に関してはサインを行うにあたってJCPA(日本の公認会計士)であることが必須となるためUSCPAだとサインすることはできません。ただ、通常の監査手続きTest of control, Test of detailsの実施等は問題なくできるので、転職すること自体は不可能ではありません。

次にアドバイザリー業務というのは色々あるのですが、「JGAAPからIFRSやUSGAAPへの移行に際しての対応を行う」「財務報告体制・プロセス構築に関する対応」「J-SOX およびUS-SOX への対応支援」等があり、必ずしも日本の公認会計士である必要はありません。ただ、クライアントが上場企業の経理・財務になってくるため、所属する多くの人が日本の公認会計士となります。

Big4監査法人に関して

Big4の監査法人というのは日本の大企業の多くをクライアントとして抱えています。東証一部に上場しているような企業の大半はいずれかに監査されているといっても過言ではありません。そして大企業の多くは既に日本国内のみでビジネスが完結するという時代は終了しています。

そこで、最低限の会計知識&英語力を持ったUSCPAにチャンスがあるのです。30歳未満で英語力とUSCPAを兼ね備えているというのであれば、ポテンシャル採用で監査法人への採用の可能性は大いにあるといえるでしょう。

現在某監査法人のアドバイザリー部門ではある程度USCPA取得者が入社しているということで、特に法人内で差別を受けることも考えられないのは大手ならではの利点かと思います。

しかしながら、監査業務&アドバイザリー業務のどちらも主力は日本の公認会計士の方なので、入社してからも常に自己研鑽し続け最低限簿記1級程度の理解が必要となることでしょう。また、会計知識の強化だけではなく法人内でのポジショニングも大事になってくると考えられます。

中小監査法人

中小監査法人においても近年ではUSCPAの需要が少しずつ増えてきていると考えられます。(コロナ禍で激減してしまったと思いますが。。。)なぜなら中小企業に関しても、グローバル化の影響で工場の海外進出等を進めた結果監査対応においても英語と会計の両方がわかる人材が必要となってきているからです。

しかしながら、Big4監査法人と比較して圧倒的にUSCPA保有者の人数が少ないので、色々な意味で価値観が合う人と働くことができる可能性は少ないと考えられるでしょう。

税理士法人

税理士でないのに税理士法人に入所することができるのか!?と思われた方がいるかもしれませんが、”移転価格コンサル部門”であれば問題なく入所することが可能です。なぜなら移転価格コンサル部門に関しては資格が必須ではないからです。Big4移転価格部門のパートナーを確認してみれば資格持ちでない人が確認可能です。

資格が必要ないだけあってUSCPAだからといって採用されるという訳ではありません。転職にあたっては移転価格業務への深い理解が必要となるようです。USCPAのBECのところに若干コラムがありますが、簡単に移転価格について説明するとこんな感じになります。

ユ〇クロという企業があるとしてユ〇クロThailandからユ〇クロJapanへの販売価格は妥当であるかということについて検証及びコンサルを行うような業務となります。もし原価が50円としてThailandの税率が0%日本が20%とするとThailandに利益を残す方が会社全体としての利益が残ります。ただThailandに利益を残しすぎると日本の当局(国税庁)が怒って追徴課税を課すという可能性があります。

そこでJapan, Thailandがどういった業務を行っているからどちらの国にどれだけの利益を残すのが妥当かということについてコンサルティングを行うのがこの移転価格業務というものです。

グループ会社間での取引のため、自由な価格設定が可能なために起こってしまうような事象ですが、追徴課税を防止するために多くの企業が移転価格Policyを作成しています。ただ、最新のOECDガイドラインが作成されたときにUpdateの際はやはりBig4に頼むことが多くなってくるようです!

このあたりの話を知りたい方はこれを読むとわかりやすく書いています。

コンサルティングファーム

USCPAを皮切りとしてプロフェッショナルなキャリアを歩んでいきたいと考えている方はコンサルティングファームに行こうと考えている方は多いでしょう。コンサルティングファームが行っているサービスというのは様々なものがあります。

本日はUSCPAの方々が特に興味を持っているだろう戦略系・総合系・財務会計系の可能性について説明していこうと思います!中の人はコンサル業界理解のために下の本を読んで理解を深めました。

コンサルティング業界への転職を考えている方は、この本を読んだうえで転職エージェントと話すことで理解を深めることができるでしょう。

戦略系コンサルファーム

戦略系コンサルファームというのは、就活生(東大生・京大生含む難関大生)が目を輝かしていきたがる業界の一つとなります。有名な企業としてはBig3でMBBと呼ばれる、マッキンゼー・BCG・ベインというような外資系の戦略ファームがあります。仮説志向・ロジカルシンキングというようなスキルが求められていますが、地頭の良さに加えてプレッシャー耐性・結果へのコミットメントが求められるような業界です。

他にも外資系ではA.Tカーニー・ローランドベルガー・アーサーディーリトル・PWC Strategy、日系でもDI(ドリームインキュベータ)やIGPI(経営競争基盤)等の戦略コンサルファームが存在しています。これらの企業が大手の企業(官公庁)向けの重要な企業戦略等を立てています。

また、就職活動・転職活動共にケース面接という特殊な面接が行われ思考力についてのテストを行われます。

これはいきなり「丸の内駅内にあるスターバックスコーヒーの年間売り上げを求めなさい」というようなお題を与えられ、いかに論理的に考えることができるかということを見るような無茶ぶり面接なようです。クライアントが上場企業の役員クラス等になってくるため、年収も非常に良いですが要求水準も非常に高く生き残りも大変です。

正直USCPAの有無は選考に影響がないといえるでしょう。また、業務に関しても戦略策定に若干会計・財務知識が活かすことができる可能性はあるものの、さほど意味はないかと思われます。

総合系コンサルファーム

総合系コンサルファームは戦略・財務・組織・IT・PMIというように本当に何でも提供が可能なコンサルティングファームとなります。最大手でいうとチュアで有名なAccentureになります。業務の都合上上流案件は一握りでIT・PMI領域は人海戦術になるため、近年大量採用を始めたという傾向があります。

アクセンチュアを除く総合系コンサルファームではBig4系があります。DTC(デロイトトーマツコンサルティング合同会社)、PWCコンサルティング、KPMGコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの4つが総合系コンサルティングとなります。業務としてはアクセンチュアと近しいのですが、Big4系は元々会計Firmということもあって会計システム領域に強いというイメージです。

コンピテンシーとインダストリーの2軸からアサイン等が決まっていくようですが、深く入り込むと沼に落ちるので割愛させていただきます。USCPAを取得すると会計+ITのところで活躍が見込めるため、若ければポテンシャル採用で入社できる可能性が高いでしょう!また、USCPAと業務の親和性もそれなりに見込めるかと思います。

財務・会計系コンサルファーム

財務・会計系コンサルファームというのは主にBig4のFAS業界となります。DTFA(デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー)、KPMG FAS、PWCアドバイザリー、EYストラテジーアンドコンサルティングの4つがあります。

FASの業務は主に2つに分かれており、M&Aトランザクション・事業再生があります。

M&Aトランザクションという中でも基本的に財務デューデリ, バリュエーション, FAの3つに分かれています。財務デューデリとはM&Aの前に買収先企業の財務状況に問題がないかをチェックする業務で監査より限られた情報で、妥当性を確認するというような作業となります。大半が日本の公認会計士の監査経験者となりますが、クロスボーダーの案件が増えている昨今ではUSCPAの方もいらっしゃるようです。バリュエーションは企業価値算定、FAは投資銀行業務というように認識してもらえればと思います。

また事業再生部門に関しては企業の財務情報を見たうえで、赤字部門(企業)の再生のためにコンサルティング業務を行うという部門となりあまりUSCPAは関連性がないといえるでしょう。(財務諸表見る上では役立つでしょうが。)

つまりFAS業界も完全未経験だとUSCPAを持っていたとしても、やはり入るのが難しい業界ということができるでしょう。(FDDは可能性はあるかもしれません。)

事業会社

事業会社というと非常に幅広い業界(銀行・証券・製造・商社・小売etc)があるのですが、USCPAを活かして働くという点で言えば、どこに行っても活かすことは可能となります。ただ勉強内容がやはり会計、税務、ファイナンス等を軸としているので、職種で言うと経理・財務が王道なキャリアパスになっていくのではないでしょうか。

経理・財務等を経たうえでCFO等になることができれば面白い世界を見ることができるでしょう!事業会社でも外資系、日系それぞれに特徴があるので見ていきましょう!

外資系企業

USCPAや元々の英語力の高さを活かして、外資系企業のFP&A部門や経理部門に行くことが可能です。外資系企業とは本社が海外にあり、子会社として日本法人を置いているというような企業です。

経理部門の場合は、「日本子会社の決算情報をまとめて本社に提出する」ということが仕事となるので、一定程度の英語力が求められます。外資本社のManagerクラスはもちろんCPA保有者も多いので、CPAを持っていることである程度信頼性を担保することが可能になるでしょう。

FP&A部門はFinancial planning and analysisというのは「企業価値向上を会計・ファイナンスの専門性から目指していく」というような部門です。予実管理、財務状況モニタリング、キャッシュフロー予測等マネジメント層の意思決定に関わるような資料作り等に携わります。

あくまで外資系企業の子会社という位置づけになるので大きな意思決定に直接携わっていきたいと考えている場合は本社に行かなければ難しいのため、難易度は高いかと思います。ただ、ワークライフバランス・給与の点から見ると日系企業より良い場合が全体的に多いです。

日系企業

次に日系企業の大手企業の経理部門で勤務するという選択が考えられます。USCPAを取得しているということで会社からは国際会計に強い人材と認知してもらえるため、海外駐在候補、連結決算会計担当等を任される機会が増えるでしょう。

ただ、大手企業の多くは現状日本の会計基準を使用しているため、入社後日本の会計基準や簿記の勉強はある程度必須となることでしょう。

企業にもよりますが、海外駐在に出してもらえた場合は給与2倍、税金・家賃・子供の教育費がといったような1度で5度くらいおいしい待遇となるためお勧めです。

また、決算期はある程度忙しくなることが想定されるものの、コンサルティングファームよりはるかにワークライフバランスを持った働き方ができるためコストパフォーマンスを考えると良いでしょう!

投資銀行

USCPAが評価されて投資銀行に入ることはあまりないかと思いますが、あくまで可能性の一つとして見ていきましょう。もし、金融・証券系に現在勤務しており若手(社会人1~3年目程度)でUSCPAを取得した高学歴人材であれば投資銀行部門へ行くことができる可能性はあるでしょう!

ただ、投資銀行というのは別に会計知識がそこまで必要な業務というのは少ないので入ってから必死にキャッチアップをしていく必要があります。

まとめ

初めてキャリア関係についての記事を執筆してみましたがいかがでしたでしょうか。もっとこういった記事を書いてほしいという要望があればコメントいただけたら今後記載していきたいと思います!コンサル系の業界に転職したい場合は早く転職活動を行いましょう( ;∀;)

USCPA取得を活かしたキャリアまとめ
・監査法人(監査、アドバイザリー)、税理士法人(移転価格部門)
・コンサルティングファーム(総合系、FAS系)
・事業会社(日系大手、外資系)
番外編(完全ポテンシャル採用):戦略コンサル、投資銀行
USCPAの受験については下記参照ください!
 
 

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