USCPAの難易度とは?ー簿記力編ー(122名のアンケート結果から考察してみた)

USCPA

USCPAの受験勉強をされている皆様、お疲れ様でございます。また将来的にUSCPAの受験を考えておられる候補者の皆様、ぜひこの記事を読んでいただいて「自分は本当にUSCPAに合格できるのか」について考える難易度指標としてご使用ください。

今回はUSCPA界隈のTwitterlandの皆様のご協力によって集計を行った計122名の受験生の実態についてのアンケートを行いました。時には面白く、時には真面目な記事を挙げさせていただいておりますが今回はあくまで

”定量的にUSCPA受験生の簿記力、簿記力が合格に及ぼす影響”

上記の議題ついて考察をしてみました。英語力が合格に及ぼす影響についてはこちらのサイトをご覧ください。

それでは会計編を見ていきましょう!以前の記事をお読みの方は4.簿記のテストについてからお読みください。

アンケート概要について

中の人
中の人

以前Twitterでやってみたアンケートが想像以上に面白く、本気でアンケート集計をしてみました!ご協力ありがとうございました。(下のツイートは以前のものです。)

  • アンケート集計期間:2020年4月25日(土)~2020年4月28日(火)の4日間
  • アンケート実施者:私
  • n数:n=122(私の回答も含みます。皆様のおかげでたくさんのアンケートを集計することができました。ありがとうございます!)
  • 目的:受験者のスペックの定量化及び合格している層についての分析のため。
  • アンケート方法:Google formによる記入。

回答者属性について(性別)

今回のUSCPA受験生の男女比はこちらです。男女で8:2くらいだろうと考えておりましたが、想像以上に女性の方が多かったです。女性の方が総合職として働くより家事・育児など挟むことを考えるとプロフェッショナルの方が魅力的であると考える方が多いのかもしれないですね。

日本のプロフェッショナル弁護士・公認会計士の受験者も調べてみるとだいたい男性:女性=3:1となっていました。そこと比較するとこの数字は男性:女性=2:1くらいなので他試験より女性にも受験されているということが推測されます。恐らく英語へのハードルの高さというところで女性の方苦手意識を持たない分このような結果が生まれているのでしょう。(男性82名、女性39名、その他1名)

回答者属性について(予備校別)

中の人
中の人

予備校って確かA〇tus, T〇C, P〇oactiveとかあったと思うけどどこが一番使用されてるんだろう。。。?

外の人
外の人

絶対A〇tusじゃないの?いつも広告打ってるし、他の予備校と違ってUSCPA特化予備校だし。

中の人
中の人

どれどれ、、、圧倒的A〇tusが使用者数多いね。122人中90人も使っているみたいだよ。やっぱり専門型予備校は強いなぁ。

日本においてのUSCPA最大手はやはりまぎれもなくA○tusということがわかりますね。無料で資料請求・説明会参加が可能なのでぜひ参加してみてください。コロナ禍の現在は無料オンラインセミナーをやっているので、参加ハードルも低いです!また実際にどれくらいの単位取得が必要かも個別相談で見積もってくれるのでお勧めです。興味のある方は下記よりオンラインセミナーの申し込みをしてみてください。

 

簿記のテストについて

中の人
中の人

そもそも簿記って何だっけ?大学生が就活前にやたらと3級取り出すみたいなイメージあるんだけど。。。?

外の人
外の人

そんなことも知らないでUSCPA目指してるの?ちょっと一回出直してきた方がいいんじゃない。

中の人
中の人

ちょっと調べてくるから待っててね。

USCPA試験を目指されている方の多くがすでに簿記の資格を持っていたり、取得を同時並行で目指されているので簡潔に説明させていただきます。

簿記とは帳簿記入の略で財務諸表を作成するための細かい手続きやプロセスについての勉強をする学問です。日本(特に大学)では簿記=会計と思われているようですが、アメリカで勉強した際はBookkeepingとAccountingは完全に区別されていました。

簿記3級、2級は年3回の開催、1級に関しては年2回の開催となっています。USCPAを取得した後に転職前に勉強される方が多いイメージです。合格率としては簿記3級は約50%、簿記2級は10%~25%、簿記1級は10%弱というレベル感です。

この合格率を見て、USCPAの科目合格率って50%だから3級と同じレベルなんじゃないと考えると痛み目を見ます。気を付けましょう。

USCPAの簿記・会計力について

中の人
中の人

そもそも受験生って本当に簿記みんな持ってるものなの??

外の人
外の人

いやそんなことないんじゃない?最近簿記2級とか難化してるらしいし予備校は会計初心者ウェルカムって言ってるし。。。

中の人
中の人

アンケート結果はどれどれ。。。絶句。

アンケート結果では一番のマス層は簿記2級で53名の方が簿記2級を取得していました。あまりにも母数が少なかったので、このグラフからは省いておりますが公認会計士2名、税理士1名、簿記論合格者1名(税理士)という方もいらっしゃいました。

つまり7割以上の人間はUSCPAを受験する前から簿記・会計の勉強をしたことのある人間だということになります。

外の人
外の人

会計初心者って本当にウェルカムなのかな。資格なしの人なんて30%しかいないじゃん。中の人君は簿記何級なんだっけ?

中の人
中の人

Don’t ask me…(マイノリティの方だ。。。)

簿記・会計力と合格の相関について

次にこの類まれなるUSCPA受験者たちの簿記・会計力はどれほど合格と相関があるかについて考察していきたいと思います。

今回の考察においては合格の定義を「3科目合格の方及び全科目合格の方」として相関係数の計算を行っております。(全科目合格者だけだとn数が少なくなってしまうのと、3科目合格する方はだいたい全科目合格されると思うので)ちなみに122名中30名がこの合格の定義に当てはまっている方となります。

相関係数とは2つの確率変数の間にある線形な関係の強弱を測る指標です。つまりこの「USCPA受験者全体の簿記資格」と「USCPA合格者の簿記資格」にどれだけ関連があるかということを示している指標です。(つまり相関が高ければ高いほど、簿記資格があろうとなかろうと合格が可能であるということを示します。)相関係数に関しての指標は一般的に下の表が使用されます。

一般的に1に近ければ近いほど2つの確率変数には相関性があり、今回の場合の相関係数は0.89となり「強い相関がある」とわかりますね。

ただ、ここで1点問題があります。おわかりでしょうか?相関係数は母数の少ない数値で相関があるようなデータを含んでしまうと高い数値を示してしまう傾向があるのです。(今回の場合公認会計士、税理士、簿記論の方)そのためこれらを異常値として省いて改めて計算を行ってみました。

異常値を抜いて計算した結果相関係数は0.78となり「強い相関がある」ということが理解できます。ただ、ここで注目してほしいのが赤丸の部分です。簿記1級取得者(9名)の方は簿記3級(20名)取得者の約半分にもかかわらず、合格者は1級(6名)、3級(2名)という結果をたたき出しているのが伺えます。

結論

簿記・会計力はUSCPA試験において非常に重要な要素の一つです。全体受験者の簿記資格と、合格者の簿記資格に高い相関係数があるということは「簿記の資格有無に関わらず、誰が受けても同様に等しく合格の可能性がある」と言い切りたいところですが、私は違うと思います。

簿記1級及び3級のデータのところに明らかに偏差が見受けられるので「簿記1級まで取得した人間には、USCPA試験において高い合格可能性がある」と結論付けたいと思います。他の級を取得されている方は残念ながらそこまで関係がないように感じます。なぜなら資格なしの方でも合格している方は割合的にかなり多いし、簿記3級取得者は他の層と比較して合格率が低い傾向にあるからです。想像ですがやはり簿記1級まで取得できている時点でかなり簿記・会計への素養があるのでしょう。

次回は分析系ではなく「あなたにとってUSCPAとは」に対する突っ込み系の記事を作成予定です。(笑)よろしくお願いいたします。またこの話を聞いてA校でUSCPAを取得したい方がいらっしゃれば相談していただければ、私の紹介で入学金を無料にできるので検討されている方はお声がけください。

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